モルフォ蝶の構造色の解析
構造色はマイクロ~ナノスケールの微小構造によって特定の波長の光を散乱、反射することで生み出される色です。
同じ材質でも入射する角度や構造の一部が変化することで反射する光の波長が変化します。
今回は構造色により綺麗な青色を生み出すモルフォ蝶の微細構造をシミュレーションしました。
色に対応した波長の光が目に入ることで人間は色彩を認識します。
モルフォ蝶の青色は羽に光が当たった際に鱗粉表面にある数μm以下の微細構造が青色の波長を反射することで生み出されます。
鱗粉表面に襞が付いた規則的な溝があり、反射する波長は襞の間隔に影響されることが報告されています。
KeyFDTDで襞の間隔を変更してシミュレーションし、波長の変化を観測しました。
シミュレーションで襞の間隔に比例して反射率の高い波長が長波長にシフトする結果が得られました。
襞の間隔が狭いと青色の波長が多く、間隔を広げると青~緑~黃色と変わっていく様子が確認できました。
構造モデル
襞間隔を変更したシミュレーション結果