伊予の薄墨は両性花は小さく、丸く鋸歯のない4弁の装飾花が両性花の周りに3~10程度咲くことが多い山紫陽花です。両性花が満開になると花弁が小さい割に蕊が発達するのでふわふわの印象になるのも面白い点です。また両性花の周りに咲く装飾花は個体差があり両性花をぐるっと取り巻くほど咲くこともあります。が…このアジサイの場合はむしろ少ない花が端正に咲いている点が見所かもしれません。また山紫陽花なので直植えにしてもそれほど大きくならずこの点でも人気があります。
上の写真は装飾花の満開から少し経過したものです。薄墨の名の通り装飾花は最終的に薄墨色に変化していきます。
非常に人気がある品種で苗の入手も容易です。また弱そうな印象がありますが、普通の山紫陽花と同じ程度に強健で育てやすいそうです。日本の家の庭は狭いことが多いですがこの品種は直植えでも楽しめそうです。
薄墨といえば香典の連想から「伊予の薄墨」の名前を好まない人もいるかもしれません。勿論、命名した人も気づいていたでしょうが、花の最終段階の写真を準備出来ませんでしたが本当に「薄墨」というのがふさわしい色合いです。