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ピンク・ナンクワックは先がやや尖る長楕円形匙状のピンクの花弁を八重に咲かせる熱帯睡蓮です。水面からの立ち上がりは熱帯睡蓮としては平均的で、葉にはあまり褐色の斑紋がでません。この花の特筆すべき特徴は花弁より大きな額です。
ナンクワック(Nang Kwak)はタイの民間信仰で幸運と豊かさと商売繁盛をもたらす、タイの米の女神の化身とされています。多くの場合、赤いタイ式の服を着た女性として描かれて、手招きしています。招き猫を思い浮かべますが、招き猫の由来は養蚕で害をもたらすネズミを追い払う猫が縁起物とされたことに依るので直接の関連はないようです。
熱帯睡蓮ピンク・ナンクワックはその目立つ額が、Nang Kwakの手招きする手に似ているところから名づけられたものと思います。熱帯睡蓮ナンクワックの仲間はもともとインドからタイに輸入され名づけられて園芸品種として作出されたものです。また名前も元々は別の名前を付けていたのが、流通して販売される段階でタイでも親しまれているNang Kwakの名前になりました。
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