ネジバナ(捩花)とは
ネジバナ(捩花、学名:Spiranthes sinensis)とは、日本、ヒマラヤ、シベリア、オセアニア原産で、ラン科ネジバナ属の常緑多年生の野草です。北海道から四国、九州の湿原に自生します。別名で、Lady's tresse、モジズリ(捩摺り)や、Chinese spiranthesとも呼ばれます。草丈は20〜30cmです。葉は線形で互生します。5〜8月に、穂状花序を伸ばし螺旋状に捩れた赤紫の小花を咲かせます。小花は花径0.5cmで一つひとつの花が蘭形をしています。属名の「Spiranthes」はラテン語の「speira」(螺旋) + 「anthos」(花) の合成語です。種小名の「sinensis」は中国の(原産地の一つ)という意味です。
花後に成る種は1個が0.001mgしかなく軽いので埃のように宙を舞い拡散して繁殖する風媒花です。
右巻き、左巻きがある
ネジバナには右巻きと左巻き、巻かないものがあります。自然界では右左半々らしいですが、ここに掲載した花がどちら巻きか見てみましょう。大きい方の写真(下図)を御覧ください。花の写真を正面から見て「ミ」というカタカナに見えるのが右巻きです。言い換えると、蔓の1巻きの上方が左側にあり、下方が右側にあるのが右巻きです。
カタカナ文字の「ミ」は右下がりの一が3個重なっています。
百人一首に登場
百人一首の河原左大臣が詠った短歌で知られる花です。
「陸奥(みちのく)の しのぶもじずり誰ゆえに 乱れそめにし われならなくに」
東北の福島にある信夫地方(今は信夫山があり古を偲ばれる)の織物の乱れ模様がネジバナと似ており、その乱れた恋はあなたのせいだと詠っている。
一般名:ネジバナ (捩花)、学名:Spiranthes sinensis、別名:Lady's tresse、モジズリ(捩摺り)、Chinese spiranthes、
、分類名:植物界被子植物門双子葉植物綱ラン目ラン科ネジバナ属、原産地:日本、ヒマラヤ、シベリア、オセアニ、環境:湿原、草高:20〜30cm、葉形:線形、葉序:根生または互生、花序形:穂状花序、開花期:5〜8月、花色:赤紫〜桃色、種の重さ(1個):0.001mg 繁殖方法:風媒花
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