チバニアンを申請
約77万年前~12万6千年前は「千葉の時代(=チバニアン)」と言われたら、私を含め地質学に詳しくない方は「はっ?」となると思います。これは冗談ではなくて、産業総合技術研究所は所属の研究者が千葉県市原市にある地層「千葉セクション」が地質時代の国際標準模式地(GSSP)に認定されるよう、国際地質科学連合(IUGS)の専門部会に提案申請書を提出したと発表しました。
この申請にはライバルがいてイタリアの地層も申請がなされているので、実際にチバニアンになるかは同団体の専門部会の検討に委ねられます。
この申請が出来ること自体がかなり地質資料として価値の高いものであることが要求されるようです。少なくとも海底下で堆積した地層で、当時の地磁気変化を克明に再現できて、その時代の環境変動が詳しくわかるという三条件を満たさなければなりません。その要件に千葉県市原市にある地層がよく合致しているために今回の提案申請書提出に繋がったわけです。
約77万年前~12万6千年前は「千葉の時代」と教科書に記載される日が来るかもしれません。因みに今回の記事は千葉県でしたが、神奈川県三浦市の城ヶ島も地層観察にはなかなか楽しいところです。それにしても「チバニアン」、響きが圧倒的です。
ニュース元 産業技術総合研究所
千葉県市原市の地層を地質時代の国際標準として申請 -認定されれば地質時代のひとつが「チバニアン」に-