1. HOME
  2. 電磁波解析ソフト ユーザーインタビュー
  3. 電磁波解析ソフトユーザーインタビュー 電気通信大学PassportProgram

電磁波解析ソフトユーザーインタビュー 電気通信大学PassportProgram

電磁波解析を実験実習の一テーマとされる電気通信大学(UEC)パスポートプログラムご担当の須子雅好様にインタビューしました。UECは電磁波解析ソフトKeyFDTDのユーザー様です。実際にKeyFDTDがどのように実習で使われ、また学生さんがどのように感じているかをお伺いしました。

オンラインインタビューの様子

科学技術研究所の藤田です。(以下 藤田)弊社の電磁波解析ソフトKeyFDTDを使った実験実習についてインタビューをご了解いただき有難うございます。
UEC(電気通信大学) Passportプログラムの担当須子です。(以下 須子)よろしくお願いします。

藤田 どのような学生さんが履修されているかまずお聞かせください。
須子 学部の2年生です。学科としてはⅢ類と呼んでいる電子工学,光工学,物理工学,化学生命工学に進む予定の学生ですがまだこの段階では分野は決まっていない段階ですね。実験というか自主研究を行うのですが、学生がゼロから始めるのは無理なので予め10のテーマをまず準備しています。その中から2年生の間に選択して取り組んでもらって3年次の自主研究に繋げていく主旨です。その一つに御社のソフトKeyFDTDを使った電磁波解析のテーマがあります。

電磁波解析の気になる人気は…

藤田 率直にお伺いしますが10のテーマの中で電磁波解析は人気があるのでしょうか?
須子 率直でいいんですね(笑)。希望者が多い方ではありません。テーマは大きく実物系と理論系に分かれますがやはり実物系の方が人気があります。
藤田 その事情は理解できます。この10のテーマの中から二年生の間にいくつか選択して実習するということでしょうか。
須子 テーマのうち4つを選択して実験-実験-発表の3回で1セットになっています。15コマの最初と最後はガイダンスや3年次の研究テーマに関する検討などがあり、その中で4セットを実習する内容です。
藤田 Passportプログラムの名前の通り、本格的な研究に入るためのパスポートを得るイメージですね。残念ながら電磁波解析は人気がないそうですが、実際に実習された方の感想などをお伺い出来ますか。
須子 最初から理論系やシミュレーションに興味があり3年生になってからの研究もシミュレーションをテーマにしているという今年3年生になった学生がいます。
藤田 それはベストの感想ですね?
藤田、須子 ハハハッ。
須子 「シミュレーションが出来ることが分かった」とか「細かく設定できることが分かった」、「スリットは初めから準備してほしい」などがありました。まあ最後のは「そこは頑張ろう」なのですが。

今後も実習は続けていきますとの嬉しい言葉

須子 他には「理論系の研究のイメージが少し沸いた」、「電磁波の可視化が興味深かった」などです。理論系の研究室のTA(Teaching Assistant)のコメントは理論系の研究室を理解してもらうのに役立つというコメントをしています。
藤田 我々としてはシミュレーションや電磁波解析はエンジニアリングのツールつまりいわゆるCAEツールとして考えていまして、大学では「理論研究」の範疇で捉えられていることは意外でした。我々としても現場で使えるツールですというアピールが出来ればと思います。
須子 当面、これまでのスリットのシミュレーションを取り上げる予定ですが、何か新しいテーマなどありましたらご提案いただければ検討してみます。
藤田 良い提案が出来ればと思います、今後ともよろしくお願いします。本日はインタビューに応じていただき有難うございました。
須子 有難うございました。

インタビューの感想

シミュレーションは実習の中であまり人気がないということから始まったインタビューでしたが学生の率直な意見や多くはなくても肯定的な意見を聞けたのはうれしいことでした。シミュレーション、数値解析というのが「理論」研究の一環であると捉えられているのは私たち科技研のアピールがまだまだ足りないのかもしれません。シミュレーション、数値解析はSDGsを目指す社会で役に立つツールであり能力であることをもっとアピールする必要があるのかもしれません。

科技研は常に優秀なシミュレーションに興味のある技術者(とそれを目指す人)を募集しています。もしかしたらUECパスポートプログラムでKeyFDTDを使ってくれた学生さんが科技研にきて活躍する…なんて将来が楽しみになるインタビューでした。(文責 科学技術部 藤田明希)