カンアオイ
前回は、花の形がダースベーダーのマスクみたいなアリストロキア・サルバドレンシス(Aristolochia salvadrensis) をご紹介しました。今回は同じウマノスズクサ科の別属に当たりますが、花(実際には、3深裂した萼筒)が同じくユニークな
カンアオイ(寒葵、学名:Asarum nipponicum)
をご紹介します。
まるで、「欠けた柿のヘタ」が地面に落ちているようなですが、これが意外と魅力的でついついハマってしまいます。
カンアオイという花名は、冬でも枯れないことや、葉が葵に似ていることに因み、この1種であるフタバアオイは、徳川家の紋所「三葉葵」のデザインの元と言われます。花はとっくの昔に退化しています。壷状の萼筒の奥に12本の雄蕊と6本の雌蕊が集合しています。 カンアオイには下記のような種類があります。
カンアオイの種類
オナガカンアオイ(Asarum minamitanianum):葉や花が大きく、萼筒の先端が長い紐状になる
タイリンアオイ(Asarum asaroid):葉や花が大きく、萼筒にくびれがある
フタバアオイ(Asarum asaroid):落葉性、徳川家の紋所「三葉葵」のデザイン、春に小さな花が咲く
ウスバサイシン(Asiasarum sieboldii):落葉性、ハート形の葉と小さな萼筒