昔に恋してる!?万葉集草木シリーズ45.ユズリハ
ユズリハ(譲り葉、学名:Daphniphyllum macropodum)ユズリハ(譲り葉、学名:Daphniphyllum macropodum)を詠った歌を1首ご紹介します。
万葉集第2巻111番歌
作者:弓削皇子(ゆげのみこ)
題詞:幸于吉野宮時弓削皇子贈与額田王歌一首
吉野行幸時に弓削皇子が額田王(ぬかたのおおきみ)に贈った歌一首
原文
古尓 戀流鳥鴨 弓絃葉乃 三井能上従 鳴濟遊久
訓読
何時(いつ)の間毛(も) 神左備(さび)祁留(ける)鹿(か) 香具山之(の) 桙椙(杉)之(の)本尓(に) 薜(苔)生(むす)左右(まで)二(に
かな
古(いにしへ)尓(に) 戀(恋ふ)流(る)鳥鴨(かも)弓絃葉(ゆづるは)乃(の)
三井(御井)能(の)上従(より) 鳴(き)濟(渡り)遊久(行く)
↓
古に 恋ふる鳥かも ゆづるはの 御井の上より 鳴き渡り行く
意味
昔に恋してる鳥だろうか ユズリハの 井戸(御井)の上より 鳴き渡り行くのは。