桜5-集まり参じて🌸万葉集草木シリーズ90.桜
マメザクラ(豆桜、学名:Cerasus incisa または Cerasus incisa var. incisa)は、日本固有種で 桜(サクラ)」の野生種の一種です。
花や樹高は大きくなりません。富士山や箱根に自生するので、別名でフジザクラ(富士桜)やハコネザクラ(箱根桜)とも呼ばれます。
春に、一重で白から淡紅色の小さな五弁花を下向きに咲かせます。大きくならず扱いやすいため盆栽として人気です。
万葉集と桜
万葉集には多数の桜を詠んだ歌があります。大半はヤマザクラの様ですが、ここでは同じ野生の桜である「マメザクラ」をご紹介します。
万葉時代には房総(千葉)から防人として九州方面に徴収された人もいるので途中で見た人もいるかもしれません。この歌は防人の歌ではありませんが。
集まり参じては大学の校歌にもある普遍的な内容ですね。
万葉集 第12巻 3129番歌
作者 作者不詳
題詞:羇旅發思(柿本朝臣人麻呂歌集出)
登場する草木:桜
原文
櫻花 開哉散 及見 誰此 所見散行
読
櫻花 開哉散 及見 誰此 所見散行
桜花 開(咲き)哉(かも)散(る)と見るまでに 誰(れかも)此(ここに) 所見(見えて)散(り)行(く)
↓
桜花 咲きかも散ると見るまでに 誰れかもここに 見えて散り行く
意味
桜の花が 咲いたと思ったら散ってしまうのを見るように 誰もかれもがここに 見えたと思ったら散って行くなあ。
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