妻無し🍐万葉集草木シリーズ91.梨
ナシ(梨、学名:Pyrus pyrifolia)は、中国、ヨーロッパ原産で、バラ科ナシ属の落葉高木で、果樹と果物を指します。日本には中国から、早い時期に渡来し、その原種が野生化したものがヤマナシ(山梨、 P. pyrifolia var. pyrifolia)で、それを改良した栽培品種が現在のワナシ(和梨、Pyrus pyrifolia var. culta )とされます。
梨は世界中で栽培されています。英名では、’Nashi Pear’ や ’Sand Pear’ 、’Russet apple pea’、中国
万葉集と梨
万葉時代の梨は、日本に伝来したヤマナシ(山梨、 P. pyrifolia var. pyrifolia)か、またはその時代に改良されていたものが万葉集でも詠われています。
万葉集 第10巻 2188番歌
作者:不明
題詞:詠黄葉
登場する草木:梨
原文
黄葉之 丹穂日者繁 然鞆 妻梨木乎 手折可佐寒
訓読
黄葉(もみじば)之(の) 丹穂日(におい)者(は)繁(し) 然(しかれ)鞆(ども) 妻梨(無しの)木乎(を) 手折(り)可佐(飾)寒(さむ)
↓
黄葉の にほひは繁し しかれども 妻梨の木を 手折り飾さむ
意味
黄葉(もみじば)が 色づいて繁っている けれど 妻無しの私は梨の枝を 手折って頭に飾ろう。
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