桜9-単身赴任あけ😭🌸万葉集草木シリーズ97.桜(高嶺)
タカネザクラ(高嶺桜、学名: Cerasus nipponica var. nipponica) は日本原産でバラ科サクラ属の「サクラ」の原種の一つで、耐寒性・非耐暑性落葉広葉小高木~高木のヤマザクラです。ミネザクラ (嶺桜、峰桜)とも呼ばれます。自生地は千島列島~本州中部以北の山地~(亜)高山山岳地帯で、分布地は北海道から奈良県辺までです。
■タカネザクラ(高嶺桜)の特徴
最も標高が高い場所に生える。
開花時期は日本で最も遅い。4月~5月(温帯)、6月~7月(亜高山~高山帯)。
葉は倒卵形~倒卵状楕円形で先端は尾状に尖り、基部は左右に歪む。
花と葉が同時に展開。
花は花柄から1~3輪が下向きに咲く。
雌蕊は雄蕊より長いか同じ長さ。
花色は白~淡紅色。
花弁は広倒卵形で先端が窪む。
花径:1.5~2.5cm、咲き方:一重。
花弁は完全に平開しない。
葉柄の上部に蜜腺がある
万葉集とサクラ
桜の原種には、ヤマザクラ、オオシマザクラ、エドヒガン、カンヒザクラ、マメザクラ、チョウジザクラ、オオヤマザクラ、カスミザクラ、タカネザクラ、ミヤマザクラ、クマノザクラがありますが、ここではまだ花日記に出ていない山桜の「タカネザクラ」とします。高嶺桜は北方系の山桜なのでもっとも北方に位置していそうな桜ではあります。
万葉集 第9巻 1776番歌
作者:播磨娘子
題詞:石川大夫遷任上京時播磨娘子贈歌
石川大夫(いしかはのまへつきみ)が播磨守の任を解かれて都へ帰る時に播磨娘子(はりまのをとめ)が石川君子に送った恋歌です。
登場する草木:山桜
原文
絶等寸笶 山之峯上乃 櫻花 将開春部者 君之将思
訓読
絶等寸(たゆらき)笶(の) 山之(の)峯上乃(の) 櫻花 将開(咲かむ)春部(へ)者(は) 君之(し)将思(思はむ)
↓
絶等寸(たゆらき)の 山の峰上の 桜花 咲かむ春へは 君し偲はむ
意味
絶等寸(たゆらき)の 山の峰上の 桜花が 咲く春頃は あなたを恋しく思うことでしょう。
単身赴任の男性が任期を終えて本社に戻るときに赴任先で恋仲になった女性が置いて行かれる寂しい心境を詠んだ歌でしょうか。
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