花ら 40.不正乗車はしてないよ ナンバンギセル
ナンバンギセル(南蛮煙管、Aeginetia indica)は、ハマウツボ科の一年生寄生植物です。日本全国の、主に、イネ科やカヤツリグサ科、ショウガ科等の単子葉植物の根に寄生して栄養分を奪います。葉緑素を持たないので自分では栄養を生み出せません。草丈は10-20cmですが、茎は地中からほぼ出ず葉腋から長い花茎を数本伸ばします。薄茶色の花茎先端から、7月~8月に先の尖った薄茶色の萼を伸ばし、その中からパイプの吸い口のような赤紫色の筒状花を横向きに一輪咲かせます。花の先端は5浅裂し、花に芳香があります。和名は、植物の形がパイプに似ていることに拠ります。昔からある植物で、ススキの下で咲くナンバンギセルを詠った歌が万葉集にあります。万葉名は「思ひ草」です。
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