果物シリーズ4 林檎
リンゴ(林檎、学名:Malus pumila)とは、中央アジアの山岳地帯原産で、バラ科リンゴ属の非耐暑性・耐寒性落葉高木と果実のことです。晩春に小さな白い5弁花を咲かせます。秋に紅葉し、 初冬に食用となる有益な果実を成らせます。ビタミンCや植物繊維が豊富で、昔から、英国では一日一個のリンゴを食べると病気にならず 医者が要らないという諺があります。 身近な果物で日本全国にとどまらず世界各国で食べられています。リンゴには様々な物語があります。ここでは、原作グリム童話でディズニー映画になった有名な「白雪姫」の話をご紹介します。
白雪姫とリンゴ
登場人物ー白雪姫(王女)、白雪姫の母(女王)、継母(再婚してなった女王)、7人の小人、よその国の王子、猟師/継母の魔法の鏡、フクロウ、カラス、ハト、紐、毒串、リンゴ
白雪姫が生まれるとすぐ母が亡くなり、次に来た継母は美しいが、うぬぼれが強く、わがままで、魔法の鏡を持っている。鏡に、「世界で一番美しいのは誰か」と聞くのが日課で、その都度、鏡は、「あなたが世界で一番美しい」と答えていた。
白雪姫が7歳になったとき、継母が同じ質問を鏡にしたところ、「あなたは美しいが、白雪姫の美しさが日に日に美しくなっており、やがてあなたの1000倍も美しくなるでしょう」と答えた。
継母の心は乱れ夜も眠れなくなった。ある日とうとう家来の猟師に白雪姫を森に連れて行き殺すように命じた。しかし、家来は白雪姫を殺すことが出来ず逃がした。
逃げ延びた白雪姫は森の一軒家にたどり着いたが留守だった。そこは7人の小人の家だった。姫は空腹と疲れのあまり、食器の上にある食料を少しずつ食べ、2階の小さなベットで寝てしまった。小人たちは山の岩穴から金や銀や宝石の入った石を掘り出す仕事をしており、仕事を終えた七人の小人が帰宅して白雪姫を発見する。
翌朝目を覚ました白雪姫は周りに7人の小人がいてびっくりするが、みな親切で、姫に名前とこれまでのいきさつを聞いた。継母に殺されかけた話に、小人たちは同情し、家の掃除や洗濯、縫い物、食事の用意をしてくれるなら、ここにいていいよと言ってくれたので、一緒に暮らすことになった。
小人たちは、毎晩交代で継母の使いが来ないか見張番をしてくれた。しかし、昼は仕事があるので姫は一人で留守番することになるが、小人たちは、誰かがこの家に来ても決して中に入れないよう姫に念を押した。
姫が死んだと思っていた継母は安心して日課の、誰が世界で一番美しいかという質問を、鏡にしたことで、白雪姫が生きていることを知る。家来に命じても他のものでは
また逃がしてしまうかもしれないと思い自分で実行することにした。鏡の言う、この国では一番という美貌は人目に付くので、魔法の薬で老婆に変身して白雪姫の家を訪問した。
老婆に扮した継母の訪問
1.良い品物があるといい、絹糸で編んだ紐を見せた。
白雪姫は老婆ということで家の中に入れた。髪に結んであげると言って姫の後ろから首に紐をいきなり強く締めた。姫は死んだように倒れた。小人たちが帰って来て姫の首に巻かれた紐をハサミで切ると姫は意識を取り戻した。
2.毒を塗った櫛
別の老婆に扮してきてまた家の中に入れた。老婆は姫の黒髪に櫛を入れると、姫は意識を失って倒れた。小人たちが帰って来て毒櫛を髪から引き抜いた。心臓に毒が回る前に抜いたので助かった。
3.毒リンゴ
別の老婆に扮して、姫にリンゴを進める。リンゴの皮の半分には毒が塗ってある。老婆が半分に切って毒の無い方をうまそうに食べて半分を姫に差しだす。姫は安心して一口齧っただけで倒れる。息もしていない。帰宅した小人たちにも成すすべがなかった。
姫は死んでも生きていた時のままに美しく、肌も綺麗で、顔に赤みがあったので、土に埋めることはできないということで、ガラスの棺を作って姫を寝かせ、山に運んだ。動物や鳥がお別れにやってきた。最初にフクロウ、次にカラス、最後にハトが来た。
ある時、他国の王子が一人、森に迷い込んで小人の家に泊まり、翌朝、山でガラスの棺を見つけ、中で寝ている姫に一目ぼれする。立ち去る王子のたっての願いで、姫に別れの口づけをすると、姫が小さな咳をして、そのはずみで姫が飲み込んだリンゴのかけらが喉から飛び出した。毒の効き目がなくなったので、姫は目を開き、起き上がった。
王子はこれまでのいきさつを話し自分が一生お守りします、私のお城に来てお嫁さんになってください。と姫にプロポーズして受諾される。
結婚式が行われることになり、世界中の王や女王を招待し、継母も呼ばれました。鏡に、世界中の女王の中で一番美しいのは誰かと、聞くとこれから女王になる人だと答えたので、鏡を壊してしまう。美しい新女王を見るために招待に応じた継母はそれが白雪姫であることがわかり立ちすくむ。そこへ王子から命令された家来たちが取り囲み、王子が登場して、あなたがやってきたことは全て知っている。姫を何度も殺そうとした罪はその命で償わなければならないけれど、心優しい姫がそのままあなたを返してほしいというので、お帰りください。もし再び姫に手を出すことがあれば私があなたを許さない。
城に帰った継母は世界一美しいと思う自尊心がなくなり、老婆になってしまった。
グリムは元々この話を「継母」ではなく「実母」として描いていたそうです。
童話「白雪姫」では、王子様と結婚してハッピーエンドでしたが、その後日談として、白雪姫は子供の頃、母親にさんざんいじめられたことから、白雪姫シンドロームまたは白雪姫コンプレックスにかかっているのではないかとされます。
これは、「子どもの時に虐待された母親が、自分の娘に対して虐待をしてしまう被虐待児症候群」のことを言います。
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