万175.今日はご馳走してオケラだから 朮 万葉集
オケラ(朮、学名:AAtractylodes japonica)とは、日本他原産でキク科オケラ属の多年生草本です。万葉時代からある古典的植物です。草丈は0.3~1mです。茎は直立し上部で分枝します。羽状~倒卵形の緑色の葉には鋸歯がありその先端に棘があります。雌雄異株です。8月~10月に根生葉の間から花茎を伸ばし先端に頭状花序を付け、花径2~2.5cmの白~淡紅色の質素な筒状花を咲かせます。花の基部には、羽状の苞葉が2列あります。花後に成る果実は瘦果で、中には倒円錐形で冠毛のある種子が入っています。用途は盆栽や生け花、ドライフラワーで、新芽は山菜に、根茎は薬用(生薬)になります。
お金が無いことを「おけら」といいますが、これは花のオケラではなく昆虫のオケラに関係します。昆虫のオケラは前脚を突き出したような姿勢をしますが、それがバンザイをしているように見えることから、お手上げ状態という意味にされたようです。
万葉集とオケラ
万葉時代には、名を宇家良(うけら)といい、正月にオケラの根茎(白朮)を焚く白朮祭(をけらさい)が行われ、貰った火種で雑煮を煮て新年を祝いました。
万葉集 第14巻3376番歌
作者:不詳
題詞:–
登場する草木:宇家良(うけら)=オケラ
原文
古非思家波 素弖毛布良武乎 牟射志野乃 宇家良我波奈乃 伊呂尓豆奈由米
読
恋しけば 袖も振らむを 武蔵野の うけらが花の 色に出なゆめ
訳
恋しければ 私から袖を振るので あなたは武蔵野の オケラの花のように清楚にして 恋心を決して表に出さないようにするんだよ。
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