花名に「虫」ーすずむし草(鈴虫草、Liparis makinoana)、昆虫の鈴虫
花名に「虫」ーすずむし草(鈴虫草)、虫の鈴虫
スズムシソウ(鈴虫草、学名:Liparis makinoana)とは、日本、朝鮮半島、ロシア原産で、ラン科クモキリソウ属の多年草です。日本では、北海道~九州の山地の林床に生えます。草丈は10 – 20 cmで、稜の有る花茎が直立します。長楕円形で2枚出た葉には縦方向の明瞭な主脈があり、葉縁には鋸歯が有り波打ちます。4月~6月に、葉の間から花序を伸ばし、花径3 cm程の淡紫褐色をした小花を10輪ほど疎らに咲かせます。
花名に「昆虫」ー鈴虫
左:虫の鈴虫(M. japonica)、 右:花の鈴虫草(L. makinoana)
スズムシ(鈴虫、すずむし、学名:Meloimorpha japonica)とは、アジアに分布するコオロギ科の鳴き声の美しい昆虫です。他の生物にも共通しますが、スズムシも鳴くのは雄です。スズムシの鳴き声とはいえ、実際には前翅の左右を擦り合わせて出す音です。日本では、平安時代から貴族が、鈴虫や松虫を庭に入れて、秋の鳴き声を愛でており、源氏物語第38帖にも「鈴虫」の巻があり、光源氏と女三宮が鈴虫に掛けて歌を詠んでいます。
花名の由来
唇弁の形と細い2本の側萼片が「スズムシ(鈴虫、すずむし、学名:Meloimorpha japonica)」の脚のように見えることから名付けられました。
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花名に「虫」ーすずむし草(鈴虫草、Liparis makinoana)、昆虫の鈴虫 かぎけん花図鑑 花日記2024年9月15日(日)