源006.源氏物語の草木 第6話 萩
源氏物語の草木
あらすじ
帝から命を受けた靫負の命婦(ゆげいのみょうぶ)が桐壺の母に帝の手紙を渡します。お手紙には幼い遺児(後の光源氏)を思いやる言葉と歌が書かれていました。
第6話 靫負命婦の弔問の場その2
(源氏物語 1.7 靫負命婦の弔問)
帝からの手紙
【源氏物語】
(帝)「ほど経ばすこしうち紛るることもやと、待ち過ぐす月日に添へて、いと忍びがたきは わりなきわざになむ。いはけなき人をいかにと思ひやりつつ、 もろともに育まぬおぼつかなさを。今は、なほ昔のかたみになずらへて、ものしたまへ」
など、こまやかに書かせたまへり。
「宮城野の露吹きむすぶ風の音に小萩がもとを思ひこそやれ」」
とあれど、え見たまひ果てず。
【意味】
(帝)私は、「時が経てば少しは寂しさも紛れることもあろうかと、月日が経るの待っているが、ますます堪えがたくなるのは困ったことだ。若宮はどうしているかと案じながらも、夫婦揃って育てられないのが気がかりです。今はせめて若宮を形見と思って面倒をみてやって下さい」
などと、帝は細やかに書かれている。
「宮中に吹く風の音を聞くにつけ 萩(若宮に掛けている)のことを思いやっている」
という帝の御歌があったが、桐壺の母は涙で妨げて拝見することができない。
萩登場
草木の「萩」が登場します。帝の御歌の中では、幼い子供(後の光源氏)に例えています。
ハギ(萩、学名:Lespdeza)は、日本、朝鮮、中国等の東アジア原産でマメ科ハギ属の落葉低木です。万葉時代から栽培されており、秋の七草の一つとされます。万葉集では草花で一番多く読まれた植物です。平安時代に書かれた源氏物語でもハギが登場します。
ハギ(萩)の詳細や花音羽は、こちらをご覧下さい。
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