フッキソウ(富貴草) とは、
トウダイグサ目ツゲ科フッキソウ属の常緑矮小低木です。
北海道〜本州、四国、九州の日本、東アジアのやや湿った樹林下に群落して自生します。
草のように見えますが木で地下茎が横に伸びて繁茂するので真っ直ぐ立たず傾いています。
葉は光沢のある卵状楕円形で、葉縁に粗い鋸歯があり、葉は互生につきますが密に茂るため輪生しているように見えます。
春、10cm程の短い花茎先端に搭状の穂状花序を伸ばし白い雌雄の筒状花を輪生させます。
花は上部が雄花、下部が雌花です。
雄花も雌花もともに白色で花弁が無く、雄花は太い4本の雄蕊を持ち、雌花は2本の花柱を持った子房があります。
花後に稀に成る白い実は乾燥させて強壮薬としたり、全草乾燥させて胃腸薬や消炎解毒薬、リウマチなどの
漢方とされます。成分にステロイドやアルカロイドなどが含まれているので素人が扱うべきではありません。
花名の由来は、葉が常緑で地下茎が横に伸びて非常に繁殖力が強いこと、木本ですが草本のように見えることに拠ります。
一般名:フッキソウ(富貴草)
学名:Pachysandra terminalis
別名:キチジョウソウ(吉祥草)、キニチニソウ(吉日草)、Japanese spurge
分類名:植物界被子植物門双子葉植物綱トウダイグサ目ツゲ科フッキソウ属
分布:北海道〜本州、四国、九州の日本、東アジア
環境:やや湿った樹林下
草丈:20〜30cm 茎高:20cm
地下茎:横に伸びて繁茂する
葉質:光沢がある 葉形:卵状楕円形 葉縁:粗い鋸歯 葉の付き方:密に互生
花序形:穂状花序 小花径:2〜3cm 開花期:3〜5月 花色:白
雌花・雄花:上部・下部
果実色:白(稀) 果実形:球形 成実期:初秋
薬草使用部位:全草、または、熟した果実を乾燥させたもの
薬効:強壮、胃腸薬、消炎解毒薬、リウマチ
成分:ステロイド、アルカロイドなど
名前の由来:葉が常緑で、地下茎が横に伸びて繁茂することによる。
観賞地:箱根神社境内、戸隠山の大群落地
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