オリーブ(Olive) とは、ゴマノハグサ目モクセイ科オリーブ属の常緑低高木です。
原産地の地中海沿岸や小アジアは現在でも主生産地ですが、日本の産地としては、小豆島(香川県)が有名です。
「創世記」でノアの方舟から放たれた鳩がオリーブの葉を咥えて帰って来たことから、
平和のシンボルとされています。国連旗の図案や、イスラエルの国花とされます。
植物としての特徴
材は、褐色地に濃灰色の模様入りで美しく、耐磨耗力があります。
地中海沿岸には樹齢千年を超える木が存在するほど寿命が長いですが、平成20年7月の国税庁税制改正 別表第四「生物の耐用年数表」に拠れば、オリーブの樹の耐用年数は25年とされます。
葉は光沢のある緑色をしていますが、毛が生えた葉裏は銀白色に見えます。
初夏、モクセイに似た芳香のする多数の小花を総状花序に付けます。
小花は乳白色の4深裂した合弁花冠と1本の雌蕊、2本の雄蕊、4片の萼から構成されます。
果実は、外果皮はクチクラ層、中果皮は可食部の果肉、内果皮は種子の入った硬核からなります。
果実の果肉と種子にオリーブ油が含まれます。果肉は酢漬けにして前菜のピクルスになります。
果実からオリーブオイル1が
果実からオリーブオイルを採取する目的で紀元前200年頃から栽培されています。
オリーブ油の主成分はオレイン酸グリセライドで、スクワレン、ビタミンA、ビタミンE、葉緑素が含まれます。オレイン酸は動脈硬化の予防に効果があります。
オイルは、植物油、化粧用や日焼け止め、ヘアリンス、薬などにも使われます。
オリーブの用途
果実の利用の他、材は床板や彫刻、工作板として用いられます。
一般名:オリーブ(Olive)
、学名:Olea europaea Linn.
、別名:Olive Tree
、分類名:植物界被子植物双子葉植物綱ゴマノハグサ目モクセイ科オリーブ属
、原産地:地中海沿岸、小アジア
、分布:スペイン、シリア、トルコなどの地中海沿岸諸国
、樹高:3〜15m 樹形:卵形
、開花期:5〜6月 花色:白 花序形:総状花序 花序1つ当りの小花数:10〜30個
小花形:鐘状 花弁数:4枚 雌蕊数:1本 雄蕊数:2本
、葉長:4〜8cm 葉の付き方:対生 葉色:緑(表)、銀白(裏)
、繁殖方法:封媒花
、成実期:10〜12月 果実形:球形や長卵形など(品種により異なる)
、果実色:緑(幼果)→黄、赤(成熟期)→黒紫色(完熟)
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