ヒサカキ(姫榊、非榊)は、春、独特の臭気のする小さな壺状の薄黄い五弁花を枝から多数ぶら提げるようにして咲かせるツバキ目ツバキ科ヒサカキ属の常緑小高木です。
樹木は枝分かれが多く幹は直立しません。
冬、小さな液果が黒熟します。
青々として光沢と厚みのある皮質の葉が、枝に互生して付き、平面状となる性質があります。
枝葉は、昔から家の神棚や神殿などの祭壇に祭られる サカキ(榊、学名:Cleyera japonica) の代用品とされます。
温暖地に生えるサカキ(榊)は寒冷地では生えないので、寒さに強いヒサカキの出番となりますが、サカキ(榊)に非ずということで、ヒサカキ(非榊)と名付けられたと言われます。
また、より小さなものに姫と付けられることから、姫榊(ヒサカキ)と付けられたともされます。
同科同属で、似た木に ハマヒサカキ(浜姫榊、学名:Eurya emarginata Makino) がありますが、開花時期や生育する環境などが異なります。
一般名:ヒサカキ(姫榊、非榊)
学名:Eurya japonica
目科属名:ツバキ目ツバキ科ヒサカキ属
界門綱名:植物界被子植物門双子葉植物綱
別名:ササキ
原産地:本州〜四国、九州、沖縄の日本、朝鮮半島、中国 環境:山野の照葉樹林
樹高:5〜10m、雌雄異株、
葉色:濃緑、葉長:3〜8cm、葉形:長楕円形、葉縁:鈍い鋸歯、
花色:薄黄、花径:0.5cm、花形:壺状、花弁数:5枚、開花期:3〜4月、
果実型:液果、結実期:10〜12月、果実径:0.5cm、果実色:黒、
用途:神事(枝葉)、生垣、公園樹、庭木、草木染の染料(果実)
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ヒサカキ(姫榊、非榊)
赤塚植物園(2009年2月15日)
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