ニシン(鰊) とは、ニシン目ニシン科ニシン属の回遊性海水魚です。
北海道に、春、産卵のため寄ってくるので、別名で「ハルツゲウオ(春告魚)」とも呼ばれます。
身より魚卵を珍重
ニシンの卵は、有名な高級珍味「カズノコ(数の子)」で、
薄黄色をしており、口に入れるとシャキシャキ感があります。
卵数が多いので縁起物とされ、正月料理の定番となっています。
そのままの色はあまり綺麗でないので、天然の着色料
クチナシ(梔子)の実
で、鮮やかな黄色に染めたものが出荷されます。
身は青魚
魚の分類では、背の青い魚に属し、背側は濃紺色で、腹側は銀白色です。
食用魚であり、昭和期には北海道朝里ヶ浜で大漁に獲れ、
数の子が高価取引されたため儲かり「鰊御殿」なるものが建てられましたが、
乱獲のため今では水揚高が減っています。
鮮度が落ちやすい
鮮度の落ちやすい魚で以前は水揚げ港の近くでしか、生食できませんでしたが、
流通が格段に進歩した今日では
遠隔地でも鮮魚が届くようになり、生食も可能となりました。
料理方法は、身は、姿寿司や刺身、塩焼き、昆布巻き、加工して身欠き鰊にしたものを
食べますが、魚卵は正月料理として醤油漬けのものに鰹節をかけて食べます。
ニシンは日本ばかりでなく、オランダなどの欧州でも生身をオイルマリネにして食べられています。
一般名:ニシン(鰊)
学名:Pacific herring
分類名:動物界脊索動物門脊椎動物亜門条鰭綱ニシン目ニシン亜目ニシン科ニシン属
別名:ハルツゲウオ(春告魚)、Pacific herring
生息分布:北太平洋 生活環境:回遊
全長:30cm 体形:細長い紡錘形 体表色:暗青色(背)、銀白色(腹)
産卵期:春〜夏 魚卵はカズノコ(数の子)
食用の可否:可 料理方法:刺身(鮮度が良い場合)、
寿司、塩焼き、甘露煮、昆布巻き、身欠きニシン、数の子(卵子)
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