別名:アケボノスギ(曙杉)
メタセコイア(Metasequoia,学名:Metasequoia glyptostroboides)とは、中国四川省原産の「生きた化石」植物として知られる
マツ目スギ科メタセコイア属の落葉針葉高木です。
絶滅したと思われていましたが、1946年、中国四川、湖北両省で発見されました。
名前は、粘土層に含まれる植物化石を研究していた三木茂博士が、新しい属名として1941年に命名していたことによります。
中国から100本の苗を譲り受け、北海道〜九州の日本全国に配布されました。
やや湿った場所を好み、樹形は円錐形で美しく、樹皮は赤褐色で、縦に裂け目が入ります。
葉は上面がサワーグリーン、下面が薄緑色をして、2列水平羽状対生します。
春、葉より先に、黄褐色の卵形雄花が多数集合して長い総状花序に付き垂れ下がります。
雌花は、緑色で枝先に1個ずつ付きます。
秋〜冬、雌花が咲き終わると球果が付き、熟すと松笠状の果実(果鱗)が開いて翼のある種子は地面に落ちますが、
果実はその後も枝に残ります。
葉は黄褐色に紅葉して、その後、弱い側枝と共に落下します。
生きた化石として珍しいことや成長が早く樹形が美しいことから、公園樹や学校の植樹、街路樹などに植えられます。
木材としては柔らかいので、利用範囲は限られています。
一般名:メタセコイア(Metasequoia)
学名:Metasequoia glyptostroboides
別名:アケボノスギ(曙杉)
分類名:植物界裸子植物門マツ綱マツ目スギ科メタセコイア属
原産地:中国四川省
分布:中国から100本の苗を譲り受け、北海道〜九州の日本全国に配布されました。 環境:やや湿った場所
樹高:20〜30m(max.35m) 樹径:1.5m 樹形:円錐形
開花期:2〜3月 花色:黄褐色(雄花は総状花序)、緑(雌花花序) 花弁数:0 花穂径:5〜10cm(雌花・雄花とも)
小花径:0.5cm(雄花) 雄花形:卵形 雌雄:同株
葉形:線形 葉色:緑 葉の付き方:2列水平に羽状対生 小葉長:2〜3cm 葉幅:0.1cm 小葉形:線形
果実形:卵状の松笠形球果 果実径:1.5cm 果実色:褐色 成熟期:10〜11月 種子径:0.2〜0.3cm 種子色:薄黄
用途:公園樹、学校、街路樹
●杉の仲間
スギ(杉)、
メタセコイア(Metasequoia)、
ヌマスギ(ラクウショウ:落羽松)、
タイワンスギ、コウヨウザン、セコイア
■関連ページ
メタセコイア(Metasequoia)
筑波実験植物園(2009年3月15日)
筑波実験植物園(2010年8月1日)
東京大学小石川植物園(2010年11月28日)
深大寺植物園part2木の実(2016年6月5日)
マ行の花図鑑
11月の花(2004年)
樹木図鑑
花暦2004年
花暦
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『こんにちは、メタセコイアです。「生きた化石」とも呼ばれます。』
「冬に葉っぱが落ちるタチで今はスケルトン状態。骨格美を見てね。」
「足元もしっかりしてるでしょ」
「これが私の樹皮。皮は赤くて縦に剥けちゃうのよね。」
「やだわ、木目細かな肌とは言ってもらえそうもないわね。うふふ。」
メタセコイア(Metasequoia)
春の若葉の頃 筑波実験植物園で、2009年3月15日
メタセコイア(Metasequoia) 筑波実験植物園で、2010年8月1日
メタセコイア(Metasequoia)の落葉
東京大学小石川植物園で、2010年11月28日
「...中略...。春〜夏は葉が緑々してるけど、秋は黄褐色に紅葉するの。」
「葉が緑から褐色に変色しつつあるとこ」
「枝が脆いのでもう直ぐ、葉と枝が一緒に落ちて木が丸裸になっちゃうの。
毎年こんなサイクルで人生ならぬ樹生を先祖代々200万年前から受け継いでいるのよ。」
メタセコイア(Metasequoia)
2004年11月26日、奈良で
メタセコイアの果実
深大寺植物園、2016年6月5日
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