| タカサゴユリ(高砂百合)タカサゴユリ(高砂百合、学名:Lilium formosanum)とは、台湾原産の百合で、鉄砲百合に似た白花を咲かせるユリ科ユリ属の耐寒性球根植物です。荒地,道端、高速道路法面に自生します。テッポウユリ(鉄砲百合、学名:Lilium longiflorum)と良く似ています。
どちらも白い筒状花でほぼ同じ大きさの花を咲かせますが、高砂百合の方が草丈が高く、開花時期が遅く、筒状花の外側に赤い縞があり、葉は細いです。テッポウユリは、春、タカサゴユリは、夏〜秋にかけて咲きます。
 タカサゴユリとテッポウユリの交配種にシンテッポウユリ(新鉄砲百合、学名: Lilium x formolongo)があります。
シンテッポウユリは、タカサゴユリの遺伝子を強く受け、葉が細く、夏〜秋に開花する性質を持っています。
 シンテッポウユリはタカサゴユリと似ているので、以前は、タカサゴユリは筒外側に赤縞があり、シンテッポウユリには赤い縞が無いことで判別していましたが、タカサゴユリにも赤い線がないものがありし、シンテッポウユリも交雑を繰り返すことによりタカサゴユリと見分けがつかなくなっています。
 
 
 野生の白い「問題の植物」葉が細く、花被片中肋の色(白か、紫斑)、葯色(タカサゴユリ:赤褐色、テッポウユリ:黄色)、開花期(タカサゴユリ:7月〜8月、テッポウユリ:4月)に咲くユリは シンテッポウユリかタカサゴユリかという議論がなされ決着が付かないでいます。
 
 タカサゴユリ(別名:シンテッポウユリ)「花被片中肋(花筒の外側のこと)が白いのが新テッポウユリで、薄茶色(赤系)の筋が入るのが高砂ユリ」と言われていますが、「日本帰化植物友の会通信」に「タカサゴユリか、シンテッポウユリか?」*という興味深い議論が載っていました。シンテッポウユリは、テッポウユリとタカサゴユリから、人工・自然交雑されて生まれましたが、逸散して野生化し白い「問題の植物」とされており、シンテッポウユリなのか、テッポウユリなのか何とも分からない状態になっています。
 全農協さんによる「結び」では、この「問題の植物」を。シンテッポウユリ(別名:タカサゴユリ)、または、タカサゴユリ(別名:シンテッポウユリ)と記載するのが良いのではないかという提案がありました。記事がかなり前のものなので現在はどうなんているのか定かではありません。
 
 *「日本帰化植物友の会通信全農協 No.5(2005年10月23日発行)「タカサゴユリか、シンテッポウユリか?」
https://www.zennokyo.co.jp/wp-content/uploads/2022/11/znk-tomonokai05.pdf
 
一般名:タカサゴユリ(高砂百合)、学名:Lilium formosanum、別名:タイワンユリ(台湾百合)、ホソバテッポウユリ(細葉鉄砲百合)、英名:Formosa lily,Taiwan lily ,分類名:植物界被子植物門単子葉植物網ユリ目ユリ科ユリ属、原産地:台湾、草丈:70〜150cm、葉形:線形〜披針形、葉長さ:3〜15cm、葉幅:0.4〜1.3cm、花序形:散房花序、花の質:芳香あり、花形:トランペット形、開花期:7月〜9月、花色:白、花径:13cm、注記:風媒花。
 その他のユリ
 ユリ属には、ヤマユリ(山百合)やカノコユリ(鹿の子百合)等の交配品種である 
オリエンタルハイブリッド や、 
アジアティックハイブリッド(Asiatic hybrids) 
という園芸品種もあります。
 ●ユリのページタカサゴユリ(高砂百合) 
シンテッポウユリ(新鉄砲百合) 
オニユリ(鬼百合) 
オリエンタルハイブリッド 
アジアンティックハイブリッド
百合の園芸区分表
 ■関連ページタカサゴユリ(高砂百合) 
百合 
8月の花(2004年8月) 
タ行の花 
7月の花(2001年) 
7月の花#3(2002年) 
6月の花(2001年)
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