日本では、お正月にカドマツ(門松)を玄関に置く習慣があります。門松は、別名をマツカザリ(松飾)とも呼ばれます。
3本の竹を芯にして周囲に松を配し荒縄で結ばれたものが多いです。
門松の材料には、通常、マツ(松)やタケ(竹)、ワラ(藁)が使われますが、「松は千歳を契り、竹は万代を契る」という諺から来ています。松材には、通常、アカマツ(赤松)が使われます。
竹材には、青竹のマダケ(真竹)か、モウソウチク(孟宗竹)を使います。
竹の頂部が、斜にすっぱり切られるのは「武田首なき」という句からとられていますが、最近では、鋭利な先端で怪我をしないように、先端を尖らせないものや、先端の一部を丸くするなど事故防止の工夫がされているものもあります。
藁材は稲藁が使われますが、その年の豊作を祈ることから来ています。
稲藁で荒縄を結い、竹や松を縛りますが、その先端で梅花を形どり松竹梅とする縁起を担いだ門松もあります。
■関連ページ
カドマツ(門松)
12月の花#3(2004年)
1月の花#1(2005年)
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■赤松
赤松は、幹の樹皮が赤褐色をしているマツ科の緑針葉高木で、触っても柔らかいのでメマツ(雌松)とも呼ばれます。4月に開花し、雄花は黄色、雌花は紫色です。翌秋、球形の球果を付けますが、開いて種を飛ばしたものは、松ぼっくり呼ばれよく見られます。
一般名:アカマツ(赤松)
学名:Pinus densiflora Sieb. et Zucc.
別名:メマツ(雌松)
科属名:マツ科マツ属
樹高:50m 開花期:4月 球果長:3〜5cm 球果形:卵形
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■竹
松飾の竹には次のような話が伝えられています。
徳川家康が武田家に包囲された時、武田の使者から届けられた句
「松枯れて竹類なき(武田ぐひなき)明日かな」
に対抗し、徳川方の酒井忠次が、
「松枯れで武田首なき明日かな」
と詠んだことに因み、松飾の竹は先端が落首のように切り落とされるようになったとのことです。
一般名:モウソウチク(孟宗竹)
学名:Phyllostachys pubescens Mazel
科属名:タケ科マダケ属
一般名:マダケ(真竹)
学名:Phyllostachys bambusoides SEB.ET ZUCC.
科属名:タケ科マダケ属
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■イナワラ(稲藁)
稲藁は、イネ科の一年草である稲の茎を干して乾燥させたものです。豊作を祈って門松に飾られます。
一般名:イナワラ(稲藁)
学名:Oryza sativa L.
科属名:イネ科イネ属
原産地:中国〜インド
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松と竹があり、梅は藁で編んだ梅模様でできた松竹梅の縁起物
門松 江東区で、2008年12月31日
カドマツ(門松) 2005年元旦江東区白河
青竹 先端部は斜めに切られています。
稲藁縄
2005年元旦、江東区白河
俵部−稲藁を荒縄で縛り先端部を梅の花の形に仕上げる(梅結び)
これで、松竹梅の縁起物となります。
2005年元旦、江東区白河
角松 2005年1月3日、沼津厚生年金会館で
安全対策として竹先端の切り口処理が行われています。
落書き門松 2014年1月1日
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