キキョウ(桔梗)とは、秋の七草の1つで、質素な和風の感じがする星型の花を咲かせるキキョウ科キキョウ属の多年草です。
自生種は一重咲きが多いですが、園芸品種には紫色の八重咲き種シシンデン(紫宸殿)や、矮性種品種のサミダレ(五月雨)などがあります。民間療法では、主として、根に薬効があるとされ、去痰剤として利用されます。
万葉時代には朝顔と呼ばれました。
山上憶良が万葉集で秋の七草を詠んだ短歌がありますが、花名を覚えるのに重宝するので掲載します。
「萩の花
尾花
葛花
なでしこが花
をみなへし また
藤袴
朝顔が花(今の桔梗)」
アポイキキョウ
桔梗の矮性品種に北海道アポイ岳原産のアポイキキョウ(アポイ桔梗、学名:Platycodon grandiflorus)があります。学名は桔梗と同じで品種は変わらず、花径3〜5pということも変わらず草丈が5〜20cmと普通の桔梗より低いことが異なります。
万葉集と草木ー桔梗
万葉時代では「朝顔」と呼ばれ、山上憶良が万葉集で秋の七草を詠んだ歌や作者不詳が詠んだ歌があります。
万葉集 第10巻 2104番歌
作者:不詳
題詞:詠花
登場する草木:朝顔(現在は→桔梗、と呼ばれている植物)
原文
朝杲 朝露負 咲雖云 暮陰社 咲益家礼
読
朝杲(顔)(は) 朝露負(ひて) 咲(くと)雖云(いへど) 暮(ゆふ)陰(に)社(こそ) 咲(き)益(まさり)家(け)礼(り)
↓
キキョウ(朝顔)は 朝露負ひて 咲くといへど 夕影にこそ 咲きまさりけり
キキョウ(朝顔)は 朝露を受けて 咲くのが美しいというけれど 夕日に映える姿こそ 一層美しさが際立つもんだねえ。
一般名:キキョウ(桔梗)
、学名:Platycodon grandiflorus(プラティコドン)
、別名:バルーンフラワー(Balloon flower)、オカトトキ(岡止々岐)、チャイニーズベルフラワー(Chinese bellflower)
、分類名:植物界被子植物真正双子葉類キク目キキョウ科キキョウ属
、原産地:日本〜シベリア、(園芸品種)
、草丈:50〜100cm 花色:青紫・白・桃 開花期:6〜9月 花径:3〜5cm
花形:一重・八重・絞り
■キキョウ科の仲間
キキョウ(桔梗)、
イソトマ(Isotoma)、
カンパニュラ(Campanula)、
カンパニュラ・ポシャルスキアナ(Campanula posharskyana)、
サワギキョウ(沢桔梗)、
ホタルブクロ(蛍袋)、
ロベリア(Lobelia)
■関連ページ
花図鑑−キキョウ(桔梗)、
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